• 両立支援とは

    仕事と治療、家庭生活、育児、介護などの両立を支援する取り組みのことです。特に、労働者が健康問題や家庭の事情を抱えた際に、仕事を辞めることなく継続できるよう、職場がサポートする仕組みや制度を指します。

  • 両立支援の対象となる主な場面

    1)治療と仕事の両立支援
    ・がんや糖尿病、心疾患、メンタルヘルス疾患などの治療を受けながら働き続ける支援。

    2)育児と仕事の両立支援
    ・妊娠・出産・育児をしながら働くための支援(育児休業、時短勤務、保育所の整備など)。

    3)介護と仕事の両立支援
    ・家族の介護をしながら仕事を続けるための支援(介護休業、柔軟な勤務形態など)。

    4)障害や病気を抱える労働者への支援
    ・障害や持病があっても働き続けられるよう、職場環境の整備や業務調整を行う。

  • 両立支援の背景

    少子高齢化や労働力不足が進む中で、企業や社会にとって以下の課題が浮き彫りになっています

    1)疾病による離職
    ・治療が必要な労働者が仕事を辞めざるを得ない状況を減らす。

    2)育児や介護の負担増加
    ・家庭の事情と仕事の両立が難しくなることで、労働者が離職してしまうリスクを軽減する。

    3)人材確保と定着
    ・両立支援に取り組むことで、労働者が安心して働ける環境を作り、優秀な人材の確保と定着を促す。

  • 両立支援の主な制度と取り組み

    1)治療と仕事
    ・柔軟な勤務形態(時短勤務、フレックスタイム制度、テレワーク)
    ・休暇制度(傷病休暇、治療休暇)
    ・相談窓口の設置

    2)育児と仕事
    ・産前産後休業・育児休業制度
    ・育児短時間勤務制度
    ・子供の看護休暇

    3)介護と仕事
    ・介護休業制度(家族の介護のための休業)
    ・介護休暇
    ・介護サービス利用の支援

    4)健康管理のサポート
    ・健康診断や面接指導の実施
    ・社内保健師や産業医との連携
    ・職場環境の改善

  • 両立支援のメリット

    労働者にとって
    ・安心して働ける
    ・治療や家庭の事情に対応しながら働き続けられる。
    ・経済的不安の軽減
    ・離職せずに収入を維持できる。
    ・ワークライフバランスの向上
    ・健康、家庭、仕事の調和が取れる。

    企業にとって
    ・離職防止と人材定着
    ・優秀な人材の流出を防ぎ、生産性を維持できる。
    ・労働力の確保
    ・働きやすい職場環境は、採用活動や企業イメージ向上につながる。
    ・従業員のモチベーション向上
    ・職場への信頼感が生まれ、労働意欲が高まる。